近年、産後うつの増加とともにそれに関する研究が多くなされるようになりました。そこで、明らかになったのが、産後2週間後がママの不安がピークであり、産後うつの発症率は産後1ヶ月以内が一番高い。つまり、2週間後の不安のピークから徐々に産後うつになっていくケースが多いということです(※) 今回は退院から1ヶ月検診までの乗り切り方をご紹介したいと思います。 (※)参照:NHK 2週間検診ってなに? 以前から退院後から1ヶ月検診までのサポートはいくつかあり、前回のコラムで紹介した産後ケアセンター、産院・助産院での日帰りや連泊宿泊、保健師や助産師による電話相談や訪問などがあります。 さらに近年、産後ケア事業として積極的に取り組まれているのが、2週間検診です。上記の研究結果を受けて、平成29年4月以降、産後ケア事業を行う一部の自治体において産後健康診査(産後2週間、1ヶ月などの2回まで)が公費補助されるようになりました。それをうけて、日本産婦人科医師会では2週間検診の産後の健康診査の内容について以下のようにしています。 産後健康診査の目的: 母親の身体的な経過の確認を行うこと 母親の心理状態と対児感情を把握して必要に応じたケアを実施すること 児の発育の状況を把握すること 必要性に応じて育児支援体制(子育て包括支援センター、産後ケア事業、精神科、小児科などとの連携)を考慮すること 具体的な内容: 問診(母子のおかれている環境、母親の睡眠の状態、母親の抑うつ不安と児に 対する情緒的な絆についての心理状態の評価*など) 母親の身体的な産後回復の確認(体重・血圧・尿蛋白・尿糖、子宮復古、悪露、 乳房の状態の確認など) 授乳を中心とした育児相談 児の体重測定等による児の発育チェック(栄養状態) 児の黄疸チェック 母親の状況に応じたケア(理解と共感をもち傾聴)とその後の支援体制の検討。評価にはエジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)や赤ちゃんへの気持ち質問票などが活用できる。 また、このほかに退院後の外来として、授乳の相談をメインにした母乳外来というものもあります。 わたしたち親子ためのオーダーメイドの授乳方針
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